今回のテーマは【がん各論編(大腸がん・膵臓がん・胃がん)】でした。受講対象は【がん総論編】を学んだ方々で、杏林アカデミーの中級講座や上級講座もすでに修了してくださっているわけですが、そんな皆さんがさらに深く学べるような、かなり専門的な内容になっています。
今回参加してくださった堀井計さんには、講座の中でご自身の体験談を語っていただきました。4年前にがんが発覚してからいろいろな方法を試してきたこと、細胞環境デザイン学に出会ってがんとの向き合い方が変わったこと、がんと闘うのではなくがんと共に生きていること、今も元気に過ごしていることなどを、リアルな言葉で話していただいたのは、とても貴重な機会になりました。
また、講座後の一言コメントやアンケートの回答(下記)からは、受講者の皆さんが充実の時間を過ごしてくださった様子が伝わってきて、私自身もほっとしています。
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◆大腸がん対策において、よく耳にするもの、手に取りやすい食べ物もたくさんあることに改めて気がつきました。自分も他の方も、もっと実践をしやすいように、考えて発信していきたいと思いました。
◆膵臓がんとMgの関係、膵臓がん発生に至る過程について理解を深めることができました。
◆膵臓がんの死亡率が極めて高いことは認識していたのですが、予防法や治療法の情報が少なくて困惑しておりました。今回、レベルの高い情報を入手できて本当にありがたく思います。
◆毎回とても難しい内容ですが、有意義な時間でした。復習を繰り返し、食の大切さを自身に、家族に、周りの方々に説いていきたいと思います。
◆機序も対策も、これだけ丁寧に書かれているテキストは他にないです。素晴らしい講義でした。現代医療での治療過程もふれてくださったことで、比較しやすくとてもよかったです。
◆細胞環境を整えること、遺伝子変異は枝葉末節的な結果であること、マグネシウムの大切さを、再確認させていただきました。
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がんという病気を極度に恐れるべきでないことや、劣悪な細胞環境で生存するための最終手段が「がん化」であること、細胞環境を整備すれば予防も治癒も可能であることなどを、一人でも多くの医療従事者や当事者に知っていただきたい、希望を持っていただきたいと、改めて強く感じた今回の講座でした。
]]>ムックのタイトルは『頭をよくする食事術』。“賢脳”と“健脳”のダブルミーニングになっていて、特に巻頭は「健康脳を磨く!頭が良くなるマル秘習慣」と題したブックインブック(とじ込み付録)の体裁で、これまでのムックの情報も生かしつつ、新たなコンテンツも随所にちりばめられています。
ブックインブックでは、食習慣や生活習慣に関する、世代別の1日のスケジュールを見開きで提案しました。また、「教えて知世先生!」のコーナーでは、食べ方に関するさまざまな質問に対して娘の知世が回答しています。さらには「究極の食事」に基づいた「究極の弁当」も初公開し、このブックインブックだけでも非常に充実の内容になっています。
ムックの後半では、前作の『老化が止まる食事術』でもご紹介したファイトケミカルについて、さらに詳しく解説しました。ミネラルやビタミンと同等の「第7の必須栄養素」であることを、より実感していただけるのではないかと思います。
新たなコンテンツとしては「ゲノム編集食品」についても取り上げました。遺伝子組み換え食品との違いなど、今だからこそ知っておきたい情報について分かりやすくまとめられています。
これまでにない独創的な表紙デザインで、書店に並んでもとても見栄えがすると思います。実は今回のムックは、4月の東京イベントを記念して、宝島社の計らいで実現した企画です。私と知世で共同監修した作品ですので、今回のムックも楽しみにしていてください!
4/5(金)に全国書店やネット書店で発売予定です。
■■■ 細胞環境デザイン学セミナー【東京】■■■
THE “最高の健康”
(宝島社 山田豊文監修MOOKシリーズ 累計115万部突破記念企画)
▼イベントページはこちら
https://passmarket.yahoo.co.jp/.../detail/027uujygyfa31.html
▼山田豊文・山田知世 共同監修『頭をよくする食事術』(宝島社TJMOOK)
]]>東北大学の研究チームが、約4000名分の脂質の血中濃度と食習慣の関連性を解析した結果、菓子類の摂取自体がオメガ3脂肪酸の血中濃度を減らし、オメガ6脂肪酸の血中濃度を増やしていたことが報告されています。
この相関は、魚介類などの摂取量の因子を調整後も依然として有意なものであったとのことで、菓子類由来のオメガ6脂肪酸が拮抗することによってオメガ3脂肪酸の血中濃度を減少させた可能性が推測されています。
オメガ3脂肪酸が健康によいということは、世間でもすっかり定着した感があります。だからといって「オメガ3をとりさえすればいい」というわけではありません。特にオメガ6脂肪酸との摂取比率が非常に重要であり、全身の細胞が正しく働くかどうかを大きく左右するポイントです。
今回の研究結果は、一見すると至極当然のことで、取り立てて話題にするほどではないようにも映るかもしれません。しかし、「高オメガ3脂肪酸‐低オメガ6脂肪酸‐低飽和脂肪酸‐トランス脂肪酸ゼロ」という、私がこれまでにあらゆる場面でお伝えしてきた脂肪酸バランスの重要性について、改めて注意喚起してくれているように思います。
また、菓子類に伴う健康リスクの大きさを、今まで以上に強く感じさせるものでもあります。
2022年に行われたインターネットの調査では、間食の習慣がある人は全体の7割(男性6割強、女性8割強)に及び、食べるものの内訳は多い順に「チョコレート」(5割強)、「スナック菓子」「せんべい・あられなどの米菓」「クッキー、ビスケット」(各5割弱)、「アイスクリーム類」「ケーキ類、シュークリーム、ドーナツ、マドレーヌ等」(各4割弱)であることが分かっています。そのほとんどが、脂肪酸バランスを乱す要因に満ち満ちています。老若男女全てが当事者なのだといっても過言ではありません。
間食をとるにしても、それは「お菓子」である必要はありません。あくまでも「おやつ」にすべきです。監修ムック『老化が止まる食事術』(宝島社)でも、健康的なおやつの選び方などを解説していますので、ぜひご参照ください。
また、油(脂肪酸)の話については4月の東京イベントでも詳しく解説します。皆さんお誘い合わせの上、ふるってご参加ください!
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THE “最高の健康”
(宝島社 山田豊文監修MOOKシリーズ 累計115万部突破記念企画)
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<参考文献>
Dietary habits and plasma lipid concentrations in a general Japanese population
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38441752/
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「“ほんもの”未来フォーラム2024」という、本物研究所様主催のイベントに講師として招かれ、私は「聞こえない音」の重要性について話をしてきました。
「聞こえない音」(超高周波音)は、耳では聞こえないほど高い音なのですが、実は私たちは体の細胞でしっかり聞いていて、特に「脳」(基幹脳)の健康と密接にかかわっています。ところが現代社会では、そんな「聞こえない音」が環境中から得られなくなっていて、そのせいで心身の健康を損ねているのではないか…という人が少なくありません。そのため、生活の中に「聞こえない音」を取り戻す方法などについて、具体的に解説しました。
私は学生時代に音楽を知り、世の中にこんなに美しいものがあるのかと驚き、それ以来たくさんの幸運にも出会うことができました。“音楽のない人生は基本的に過ちである”というニーチェの言葉は、私の座右の銘になりました。
芸術の中で、音楽は最も神に近い存在だと思います。
クラシック音楽を鑑賞するたびに、このような美しく感動的なメロディーを、よくぞ人間が考えついたものだといつも驚嘆します。多くの人に、音楽の素晴らしさを体験してほしいと思います。
今回のイベントの全体テーマが「日本再生」ということで、日本人が失ってしまったものを取り戻そうというコンセプトでしたので、「音」の重要性にも大いに興味を持ってくださったのではないかと思います。実際、会場に設けられた書籍販売ブースでも、『脳に効く!「聞こえない音」と「見えない光」』をはじめ、私の著書や監修ムックをたくさんの方にお求めいただけましたし、サイン会にもたくさんの方が列をつくってくださいました。本当にありがたい限りです。
東京での久々の講演はあっという間でしたが、会場とオンラインを通じた多くの方々に話をし、また直接交流することができて、とても充実した時間になったと思います。
杏林予防医学研究所主催の4月の東京イベントでも、多くの方々にお会いできるのを楽しみにしています!
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前年から5.1%減の75.8万人で、減少ペースは当初の想定より加速していて、このままいくと2035年には50万人を下回るのではないかと試算されています。本当に由々しき事態です。
少子化が叫ばれて久しい昨今。未婚化や晩婚化、結婚や出産に対する価値観の変化、育児に対する経済的負担など、世間ではさまざまな要因が論じられていますが、私が最も危惧するのは「子どもが欲しいのにできない」という不妊の問題です。
トランス脂肪酸を筆頭に、不適切な食事や栄養、悪しき生活習慣の数々が不妊に直結することは、さまざまな研究でもすでに示されているわけですが、それにもかかわらず、肝心の当事者たちが、こうした要因について十分な知識を持っていないのが現状です。そのため、多くのカップルは食習慣や生活習慣の見直しを行うのではなく、高額で侵襲性の高い不妊治療に望みを託しています。その姿は、生活習慣病を現代医療で解決しようとする人たちと重なります。
こうした人たちを一人でも減らすと共に、めでたく授かった命が無事に誕生し、健やかに育っていけるような世の中を築くべく、JALNI(日本幼児いきいき育成協会)の活動を推進しています。
あなたで変わる、子どもの未来。――このJALNIのスローガンを、今一度皆さんにかみしめていただきたいと思います。
また、4月には東京で、杏林予防医学研究所主催の特別イベントを開催します。私と娘の知世のコラボ講演会ですので、ぜひご参加ください!
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]]>この講座は、JALNIシニアインストラクター、JALNIジュニアインストラクター、杏林アカデミー中級講座以上の修了者のいずれかに該当する方のみが受講できる、JALNIの中で最高位の資格講座です。
1日完結の講座ながら、とても充実した中身の濃い講座になったと思います。
今回は、先日投稿したトランス脂肪酸に関するWHOのニュースリリースの内容もふまえつつ、「とるべき油」と「避けるべき油」について、いつも以上に強調してお話ししました。子どもたちを取り巻くさまざまな環境要因の中でも、油のとり方、特に「脱トランス脂肪酸」は、JALNIの活動のアイコンともいうべき最重要課題です。
受講してくださった皆さんの感想をいくつか紹介します。
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◆日本の伝統発酵調味料を伝承していきたいのと、地球環境を今の大人たちが気をつけるようにするなど、子どもの未来のために働きかけていきたいと思って受講しました。トランス脂肪酸と胎児や母親の妊娠中の注意点などが特に勉強になりました。皆さんに正しい知識を広めていくべく、イベントやサロンをやっていこうと思います。
◆受講しているドクターたちの人間性や講座の内容が素晴らしい。ここで得た知識や体験を医院内や患者さんにも還元したい。
◆一般の方にどのように知ってもらうか、いつも悩ましく、そのヒントをもらえればと思って受講しました。音に関して詳しく学ぶことができ、より重要性を感じることができました。いま必要な知識は‟何を避けるべきか”なのではないかと強く感じました。
◆山田先生の本を読み、JALNIの存在を知りました。子どもたちの未来のためにしっかり学び、人に伝えられるようになるために受講しました。
◆ジュニアインストラクター養成講座を受講し、もっと詳しく知りたかったので受講しました。子どもや保護者を相手に食育の指導を行う機会がとても多いので、院内でセミナーを開催し、正しい情報を伝えていきたい! 講座で得た知識を、自信を持って人に発信していきたい。
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今回の受講者は歯科医や歯科衛生士の方が多く、子どもたちの歯の健康状態が年々悪くなってきているのを実感していることや、やはり親の食事が大切であり、大人が変わらないと子どもも変わらないことなどを、口々にコメントされていたのが印象的でした。
次回のマスター養成講座は9/26(木)です。それまでの間には、ジュニアインストラクター養成講座や一般向けセミナーも、全国各地やオンラインで開催されます。ぜひ、それぞれの講座やセミナーにご参加ください!
また、オンライン署名のご協力と拡散も引き続きよろしくお願いします。
▼JALNIの各講座やセミナーの日程はこちら
▼脱トランス脂肪酸に向けてのオンライン署名はこちら
]]>先月末には、脱トランス脂肪酸の取り組みが優秀で世界をリードしている5か国に対し、WHOが初めて表彰したというニュースリリースが報じられました。
WHO awards countries for progress in eliminating industrially produced trans fats for first time
https://www.who.int/.../29-01-2024-who-awards-countries...
それによると、トランス脂肪酸の完全排除に向けたWHOのREPLACE計画に基づき、世界の模範になるようなベストプラクティス政策を実行しているデンマーク、リトアニア、ポーランド、サウジアラビア、タイの5か国に、その取り組みを評価する証明書を初めて授与したということです。
これらの国々は、WHOの2018年からの呼びかけにいち早く反応し、国レベルでの実績を示した先駆的存在といえます。その後も多くの国々がこの5か国に続いており、2023年だけに限っても、エジプト、メキシコ、モルドバ、ナイジェリア、北マケドニア、フィリピン、ウクライナの7か国がベストプラクティス政策を実行したといいます。
こうしてみると、どうしても際立ってしまうのが日本の無策ぶりです。「日本人の摂取量は少ないから問題ない」という姿勢を一向に変えず、民間レベルでの削減策にとどまってしまっている現状は、もどかしいの一言に尽きます。
そんな現状を踏まえての、JALNIでの署名活動であり、日曜日のJALNIマスター養成講座です。私たちの力で日本を変えていきましょう!
▼トランス脂肪酸に関する署名サイト
▼JALNIホームページ
]]>この講座では、子どもの健全な育成に不可欠なさまざまな要素について、専用テキストを使いながら広く深く掘り下げていきます。
専用テキストは実に270ページ超に及び、次のような章で構成されています。
−−−
第1章 概要
第2章 胎内に響く奇跡の音の振動
第3章 生命信号とは
第4章 発達障害の原因 〜卵子から乳児まで〜
第5章 発達障害の原因 〜子どもから大人まで〜
第6章 避けなければならない油
第7章 必ず食べなければならない油
第8章 子どもの脳の発達に必要な油
第9章 発達障害を防ぐための他の観点
第10章 その他の有害物質
第11章 体内を浄化する
第12章 正しい食生活をする
第13章 子どもたちの生活を見直す
第14章 脳力を飛躍的に高める学習方法
第15章 まとめ
−−−
講座を前にテキストを読み返してみても、各章の随所に、極めて重要なエッセンスがぎっしり詰まっていることを改めて実感します。そして、一人でも多くの人にこれらの情報を知っていただきたい、学んでいただきたいと切に願います。
現代社会を少しでもよりよくしていくために、子どもたちが心身共に健康で暮らしていけるような世の中にしていくために、日曜日の講座を充実の時間にしたいと思います。
1日完結の講座ですので、京都までぜひ受講しにきてください。
皆さんとお会いできるのを楽しみにしています。
JALNIマスター養成講座に関するお問い合わせ
]]>初日は、なぜミネラルファスティングを行う必要があるのかについて、再確認も兼ねた講義を行いました。合宿のサブタイトル「ミトコンドリアを活性化・増殖させる!」のとおり、細胞レベルでリセットや若返りを目指すためには、ミトコンドリアを元気にすることが絶対不可欠です。まずは「理論」でこのことを学んでいただきました。
そして「理論」の後は「実践」です。ミネラルファスティングは、単に専用ドリンクを飲みながら過ごすというものではなく、生活習慣全般の改善を試みながら健康の維持増進を図る、トータルパッケージの健康プログラムです。特に、全身の細胞に「適度なストレスの合わせ技」を与えることで、細胞の本気モードを引き出していくのが重要なポイントとなります。
そのために用意したのが、「9つのメソッド」と「適度なストレス」(主に寒暖差刺激)を存分に組み合わせた作戦です。
参加者の皆さんには、2日間で盛りだくさんのプログラムを体験していただきました。
このプログラムの中には、【運動】(Exercise)、【水】(Water)、【日光】(Sunlight)、【音】(Sound)、【節制・断食】(Temperance)、【空気】(Air)、【休息】(Rest)、【信仰】(Trust)という、9つのメソッドのエッセンスがぎっしり詰まっています。その上で、ミネラルファスティング後に「究極の食事」という【栄養】(Nutrition)の要素を実践すれば、細胞環境は大いに改善され、ミトコンドリアもすこぶる元気になること請け合いです。
合宿の感想をいくつかご紹介しておきます。
−−−
●今回の合宿は最高に楽しかったので、細胞環境デザイン学の集大成として多くの方におすすめしたい内容でした。
●とにかく、とてもよく、たくさんの体験ができたのでよかったです。細かい準備などありがとうございました。快適な2日間、あっというまでした。
●体験がぎゅっと詰まってたけど疲れなく心地よい合宿でした。ありがとうございます。ファスティングに興味がある人へのセミナーなどもあると助かるなと思いました。
●杏林アカデミーの中級講座や上級講座の1日に、1日ファスティング体験を組み込んでもらえるといいなあと思います。いつもきめ細やかな応対をしてくださって本当に感動しています。ありがとうございました。
●今回、山田先生の考案・開発されたミネラルファスティングを、久しぶりに体験したくて再び参加しました。(合宿参加前に過ごした断食期の)1日目と2日目は体が少しきつかったが、(合宿に参加してからの)3日目以降はとてもラクで、改めてすごく画期的なプログラムだと体感できました。今後の合宿もぜひ参加したいと思っています。ありがとうございました。
●7日間の断食を行うのは、自分一人だと気が進まないが、年に一度みんなで集まって行えることがきっかけになるのでありがたいです。写経、座禅、ヨガ、全て初体験だったので楽しく、学びもありました。ミネラルファスティングを行うと体が軽くなり、脳が活性化されるのが体感できるので、習慣として行うべきだと改めて思いました。2日間ありがとうございました。
−−−
参加者の皆さん、2日間お疲れ様でした!
また企画したいと思いますので、その際はぜひご参加ください!
]]>食物繊維を餌に腸内細菌がつくり出す短鎖脂肪酸が、腸に限らず心身の健康の維持増進に幅広く貢献すること、その一環としてアレルギー性疾患の予防や緩和にも役立つことは、杏林アカデミーの講座や私の本、その他の講演会などでもこれまでにご紹介してきました。
先日、そんな短鎖脂肪酸の抗アレルギー作用について、東京理科大学の研究チームがメカニズムの一端を解明しています。その研究結果は多分に示唆的です。
まず、短鎖脂肪酸を経口摂取したマウスではアナフィラキシーが有意に改善されることが分かっています。アナフィラキシーの症状は、腹痛や嘔吐のほか、呼吸困難や血圧低下、意識障害なども生じうるため、場合によっては命にかかわります。さしずめ“高繊維食は命を救う”といったところです。
また、今回の研究では、短鎖脂肪酸がマスト細胞に作用する受容体についても同定されました。マスト細胞は、白血球や赤血球と同じように造血幹細胞に端を発する、血液細胞の一種です。ヒスタミンなどの起炎性サイトカインを放出することでアレルギー反応に関与しているのですが、短鎖脂肪酸がマスト細胞の受容体に作用すると、ヒスタミンなどの放出が抑制されます。
そして、この受容体はナイアシンの受容体でもあり、ナイアシンも短鎖脂肪酸と同じようにアナフィラキシーを改善することが示されました。つまり、食物繊維とナイアシンの十分な摂取による、抗アレルギーの相乗効果が期待できるわけです。
さらには、この受容体に短鎖脂肪酸やナイアシンが作用すると、種々のプロスタグランジンの産生が促進され、特にプロスタグランジンE2(PGE2)がマスト細胞の起炎性サイトカインの放出を抑制することが分かりました。PGE2といえばアラキドン酸(オメガ6)由来の脂質メディエーターであり、むしろ炎症を促進するイメージがあるだけに、この結果は意外にも思えます。少なくとも食物繊維やナイアシンを十分に摂取している限りは、そして高オメガ3‐低オメガ6‐低飽和脂肪酸‐トランス脂肪酸ゼロの理想的な脂肪酸バランスを心がけている限りは、PGE2が“善玉”の働きをしてくれるものと考えられます。
極め付きは、「ヒストン脱アセチル化酵素を介したエピジェネティックな遺伝子発現調節」です。要するに、食物繊維やナイアシンをとっていれば、たとえ遺伝的にアレルギー症状が出やすい人(いわゆる「アレルギー体質」の人)でも症状緩和が大いに期待できることを意味します。「遺伝=運命」ではなく、日々の暮らし方によって良くも悪くも変わっていくのだということです。
一方で見逃せないのが、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)が、短鎖脂肪酸やナイアシンのアナフィラキシー改善効果を阻害してしまうという報告です。NSAIDsは市販の解熱剤(解熱鎮痛薬)や風邪薬(総合感冒薬)に配合されていることが多く、本来はプロスタグランジン類の産生を阻害することで強引に炎症を抑えるのが特徴です。それなのに、逆にアレルギーや炎症を増悪化させるというのは、NSAIDsが細胞の働きを大混乱に陥れている様子が想像できます。拙著『ウイルスにおびえない暮らし方』(共栄書房)でも、NSAIDsがサイトカインストームを招き、かえって新型コロナを重症化させうることを警告しました。本当にやっかいな薬だと思います。
今年は花粉の飛散が例年よりも早めのようです。新型コロナとインフルエンザの同時流行も報じられています。とにもかくにも、皆さんは「究極の食事」を通じて食物繊維をしっかりとりつつ、脂肪酸バランスも維持しながら、ナイアシンをはじめとするビタミンB群も十分に摂取し、アレルギーやウイルスに負けない体づくりを実践していってください。
ちなみに私はナイアシンを欠かさず摂取していて、毎晩ぐっすり眠れます。睡眠(休息)も、9つのメソッドの重要な柱です。
<参考文献>
東京理科大学ニュースリリース
「短鎖脂肪酸がアレルギーを抑制する作用機構を解明」
]]>中級講座では、まずは細胞環境デザイン学の概念や考え方について理解していただいた上で、細胞環境デザイン学の柱となる「9つのメソッド」のうち、主に「栄養」(Nutrition)の要素を2日間でじっくり学んでいきます。
今回の講座はいつもにも増して和気あいあいで、終始和やかな雰囲気でした。
早朝プログラムでは、まずは冬の真っ暗な空のもとで下鴨神社などを散策しました。その後、リスニングルームでアナログレコードとオープンリールテープの聞き比べをしてもらいました。オープンリールデッキやテープは初めて見たり聞いたりしたという方も多く、とても驚かれていました。
ここで、受講された皆さんの感想をいくつかご紹介しておきます。
***
●山田先生の書籍を複数読んでいて、ぜひ直接講義を受けたいと思ったのが受講のきっかけ。食品会社に勤めており、お客様に安心して食べてもらえる商品づくりのために知識を得たかった。早朝プログラムを一番楽しみにしていた。山田先生の歩行速度が速くてビックリ。レコード音楽の鑑賞会は感動だった。毎日聴くことのできる山田先生がうらやましい。
●音楽は日頃、パソコンから出る音で楽しむ程度だが、早朝プログラムではレコードとスピーカーから流れる音楽のよさを改めて実感できた。昼食では健康的な食事の模範が体験できてよかった。
●栄養についてより知識を深めたいと思って受講しました。エビデンスや実践を通じた知識やノウハウを教えてもらえそうだったのが受講の決め手になりました。
●いろいろな本を読んでいたが、総合的に学びを深めたかったのと、具体的な行動に移したいと思っていた頃に杏林アカデミーの存在を知ったのが受講のきっかけ。講座の内容はボリュームの多さに驚いた。早朝プログラムはとても良かった。四季折々の京都での早朝ウォーキングを体験してみたいと思った。
●山田先生の長年の研究を数時間で教えていただけるありがたさをしみじみ痛感しました。教えていただいたことをほかの人にも伝えていけるよう、繰り返しテキストを読み続けたいと思います。昼食後も午後の講義は眠くなることなく気分もよかったです。栄養の優れた食事の力を実感しました。
●細胞環境デザイン学の要点についてはある程度理解してきたつもりでしたが、改めて講義を聞くことでより理解が深まりました。昼食は想像していた何倍もおいしかったです!できるところから少しずつでも取り入れていきます。
***
ある方からは「正直2日では足りず、4日間くらい集中してもう少し話を聞きたいとの思いでした!」とのコメントも頂戴し、本当にうれしく思いました。
次の講座は5/18(土)・5/19(日)の中級講座です。初めての方も再受講の方も、新緑まぶしい初夏の京都へ、ぜひ学びに来てください!
また、中級講座の「予習」にもピッタリの特別セミナーを、東京で4月に開催します。こちらもぜひご参加ください!
<杏林アカデミー中級講座 開講スケジュール>
https://kyorin-yobou.net/academy/calendar/
<4月特別セミナー【東京】>
https://kyorin-yobou.net/seminar/
]]>
総合ミネラルビタミンのサプリメントは、現代の全ての人にとって基本中の基本、「必須アイテム」ともいうべきものです。
そんなサプリメントが「脳」にも役立つという研究結果が改めて報告されました。
これは、米ブリガム&ウィメンズ病院(ハーバード大学)などの研究チームによるもので、3つの臨床試験に参加した60歳以上の5,000名超を対象にメタ解析を行ったところ、総合ミネラルビタミンのサプリメントを2〜3年にわたって毎日摂取することで、脳機能と記憶力の両方にメリットがあることを示しています。
また、プラセボ摂取群と比較して、脳の老化が 2 年相当遅くなったとのことです。
これを「たった2年か…」と思うか、「2年も得するのか!」と思うかは人それぞれでしょうが、サプリをとるだけでさまざまな健康問題を予防・改善できるうえに、脳の若さも保つことができるのであれば、まさに“儲けもの”ではないでしょうか? それに、細胞環境デザイン学の「9つのメソッド」を通じて食事面やその他の生活習慣の改善も並行すれば、脳の老化遅延効果がさらに高まるはずです。
とはいえ、市販されている総合ミネラルビタミンのサプリメントの品質は玉石混交であり、何でもよいというわけではありません。
選ぶ際には、
●原料の安全性にこだわったもの(オーガニックなど)
●各ミネラル・ビタミンの含有量が十分なもの
●日本人の特性に見合ったバランスで各栄養素が配合されているもの
などのポイントを判断の目安にしてみてください。
食事の質と同時にサプリの質にもこだわりましょう!
<参考文献>
Effect of multivitamin-mineral supplementation versus placebo on cognitive function: results from the clinic subcohort of the COcoa Supplement and Multivitamin Outcomes Study (COSMOS) randomized clinical trial and meta-analysis of 3 cognitive studies within COSMOS
]]>今回はJALNI(日本幼児いきいき育成協会)の会長として、「トランス脂肪酸の食品表示義務化を目指す」というテーマで話をしました。
ラジオカフェの初出演は2010年ですから、かれこれ13年以上のお付き合いになります。そして奇しくも、その初出演時のテーマがなんと「トランス脂肪酸のお話」でした。非常に感慨深く思うと同時に、13年たっても、トランス脂肪酸に対する日本の取り組み状況が一向に前進していないことを意味しており、暗澹たる気持ちにさえなります。
今回はトランス脂肪酸や油の話に特化し、細胞や健康との関連性も説明できたので、あまり知識のない方にも分かりやすいオンエアだったのではないかと思います。DJの松岡さんのフォローも相変わらず的確で、用意したフリップや私の著書などをカメラに提示する役を買って出てくださいました。
今回の収録もこれまでと同様に動画として視聴していただけます。
ぜひご覧いただくと共に、トランス脂肪酸の表示義務化に向けたオンライン署名と拡散にもご協力ください。
◆2024-1-19OA「トランス脂肪酸の食品表示義務化を目指す」
https://radiocafe.jp/200304002/episodes/2024-1-19oa/
◆トランス脂肪酸に関するオンライン署名はこちら
(署名サイトが開きます)
]]>皆さんは職場に向かう際、どんな通勤手段を使っていますか?
電車やバス、車などが多いでしょうか。「通勤なし」の職住近接の方やリモートワーカーもいらっしゃることでしょう。
ここで興味深い研究結果を紹介しておきましょう。
それは「徒歩通勤や自転車通勤が炎症緩和に役立つ」というものです。
研究では、フィンランド在住の就労中の男女6,000名超を対象に、1日の活動的な通勤時間(徒歩通勤や自転車通勤)と炎症マーカー(C反応性タンパク)の関連性が調査されました。その結果、活動的な通勤時間が45分以上になると、交通機関や車を利用している人に比べて、炎症マーカーの血中濃度が大幅に低下したのです。
C反応性タンパク(CRP)は、体内で炎症反応や組織の破壊が発生している時に肝臓で産生されて血液中に出現する物質で、損傷を受けた細胞や病原体に結合し、処理対象の目印となります。炎症反応が強くなるほどCRPの産生量が増加し、血中濃度も高まることから、炎症反応の指標として利用されています。
体を動かすとなぜ炎症が緩和するのかについては、体脂肪の減少によって脂肪組織からの起炎性サイトカイン(IL-6やTNF-αなど)の分泌が低下することや、逆に抗炎症性のアディポネクチンやIL-10などが増加することなどがあげられます。運動時に筋肉でつくられた細胞外SODが血液を介して全身に届けられ、抗酸化作用を発揮することなども、炎症緩和に大きく貢献していると考えられます。
細胞環境デザイン学の「9つのメソッド」のひとつである「運動」。早朝ウォーキングの実践などに合わせて、普段の通勤時間もできる限り有効に利用し、あらゆる健康問題の根源となる慢性炎症を撃退しましょう!また、抗炎症対策には「栄養」のメソッドも不可欠なのは言うまでもありません。
***
今年の中級講座は、来週の1/27(土)・1/28(日)からいよいよスタートです。
皆さんの受講を心よりお待ちしております!
<杏林アカデミー中級講座>
https://kyorin-yobou.net/academy/calendar/
<参考文献>
Association between active commuting and low-grade inflammation: a population-based cross-sectional study
]]>まずは、この度の能登半島地震で犠牲になられた数多くの方々に対し、深く哀悼の意を表します。また、被災された皆様には心よりお見舞い申し上げますと共に、一日も早い復旧・復興を切にお祈り申し上げます。
***
さて、1月15日から「#10000人ファスティング」がついにスタートしました。
ファスティングライフ株式会社主催のビッグイベントで、前回に続き、私は今回のイベントのアンバサダーを務めています。
私の提唱する細胞環境デザイン学において、絶対不可欠なメソッドのひとつであるミネラルファスティング。“ファスティング三種の神器”であるマグネシウム・カルニチン・MSMを強化した専用ドリンクを用いて、生活習慣全般の改善にも取り組みながら、心身の健康の維持増進を追求していくという、唯一無二の健康法です。
細胞環境を乱す種々の有害物質を取り除き、細胞内のミトコンドリアを活性化してエネルギー産生を円滑にし、小胞体ストレスを抑制して生体タンパク質の品質管理システムを正常にする。さらには遺伝子発現にも好影響をもたらす――。こうした数々の細胞機能は、ミネラルファスティングを行うことで最大限に高まります。
今回のイベントを皮切りに、一人でも多くの人にミネラルファスティングの素晴らしさを伝えていくべく、私も新たな気持ちで活動していきたいと思います。
]]>