山田所長ブログ facebook 杏林予防医学研究所

7月22日

2020.07.22 Wednesday 16:30 | comments(0) | kpmi0008

『新型コロナとオプジーボの関係』

 週刊ポストの今週号が、新型コロナウイルス関連の内容の見出しとして『重症化の原因は「がん免疫治療薬」という衝撃データ』…を掲げ、その内容に言及されています。問題が山積みである医薬品の暴走が、このような記事によって、少しでも是正されることを期待するところです。今日は、これに関連して、当方の意見を少し述べてみたいと思います。

 オプジーボについては、このFacebookにおいても何度か採り上げましたが、その売上高は比較的、堅実に推移しているようです。国内では、利益最優先のクリニックが、藁にもすがる思いの患者さんに対してこの医薬品の使用を勧め、患者さんはそれを信用して使う…、という構図が根強く残っているようです。そのせいもあって、売上高は国内では年間1千億円あたりを推移中のようです。また、保険適用外での使用が多いようであり、患者さんは莫大な薬代を払いながら、多くは早期に命を落とされる結果になっています。

 さて、「重症化の原因は、がん免疫治療薬という衝撃データ」との文言がありますが、このことが「衝撃データ」であると受け止める人が、まだまだ多数いらっしゃることを意味しています。このような見出しのほうが、より多くの人の共感を得るであろう…と読んだが為の文言でしょう。本来、何ら衝撃的ではなく、当然の結果であるにも拘わらず…です。

 次のような言い訳をするクリニックの医師がいるそうです。簡潔に言うならば、「がん細胞は免疫機能にブレーキを掛けることによって自らの増殖を可能にする」という言い方です。だからこそ、「オプジーボのような免疫チェックポイント阻害薬で、そのブレーキを効かなくしてやれば、免疫力が正常に戻って、新型コロナウイルスにも対抗できる…」というわけです。勘違いなのか、製薬メーカー側の都合の良い解釈を鵜呑みにしているのか、クリニックを維持するために良心を捨ててストーリーを作り上げているのかは定かではありません。

 因みに、正しくは、がん細胞は全身の免疫力には影響を与えず、がん細胞自体やがんニッチの部分だけを工夫して、免疫細胞と協力体制を築くということです。元気で健康な90歳代や100歳超の高齢者の体内には、探せばどこかにがん組織がありますが、彼ら(彼女ら)の全身の免疫力は正常に保たれてるのが何よりの証拠です。

 話を戻しますが、新型コロナウイルスによって重症化する場合、それはサイトカインストームと呼ばれる、いわば免疫の暴走が起きることは広く知られるようになりました。これの引き金を引くものの一つとして、以前のFacebook記事で紹介しましたNSAIDs(非ステロイド性消炎鎮痛薬)があります。くれぐれも、風邪気味だといってNSAIDsを飲まないようにお願いしたいところです。
 そして、今日話題にしたオプジーボなどの免疫チェックポイント阻害薬は、絶対に使わないことです。これは、免疫のブレーキを壊す方向に働くわけですから、サイトカインストームが起こりやすくなります。使えば、即刻、激しい自爆攻撃が開始されることになります。「衝撃データ」でもなんでもありません。誰が考えても当然の結果になるだけのことです。

 上記のことはオプジーボの主作用によるものですが、これに副作用(有害作用)が追い打ちをかけます。特に関連するオプジーボの副作用を挙げておきますと、サイトカイン放出症候群(4.5%)というものがあります。要するに、サイトカインストームが起こりやすくなるということです。
 他には、間質性肺疾患(細菌性肺炎、肺浸潤、肺障害)(5.0%)というものがあります。これは、オプジーボを使わなくても、新型コロナウイルスによって重症化した場合に、一般的に起こる結果の一つです。
 或いは、深部静脈血栓症(0.2%)とうものもあります。サイトカインストームのときに、肺の中で好中球やNK細胞などの免疫担当細胞が過剰になってしまい、血管を塞いでしまう例が何割かあるのですが、オプジーボを投与すると、肺塞栓が更に加速されることを意味します。
 他の副作用としては、疲労・倦怠感(31%)、発疹(22%)、悪心・嘔吐(18%)、瘙痒症(15%)、食欲減退(12%)、下痢(11%)、発熱(9%)、甲状腺機能低下症(7%)などあります。このような状態の体になったときには、新型コロナウイルスだけでなく、風邪の原因ウイルスの一つである一般的なコロナウイルスが入ってきたとしても、それが致命的となることでしょう。

 少々細かなところまで踏み込んでしまいましたが、私たち人類は、生物の一員として自然な暮らし方をしなければなりません。がんを発見したからと言って人工的な物質を投与したり、人間の安易な活動のせいで人間の社会に入り込んだ新型コロナウイルスを、更に人間の手によって変異を加速させたり、凶暴化させたりしようとしているのです。少なくとも、この新型コロナウイルスに対するワクチンなどを実現させることは不可能に近いでしょう。そもそも、感染しても健康な人であれば何ら症状が出ないのですから、ワクチンの効果を確かめようがありません。他の種類の医薬品についても同様であり、それよりも、もっと大切しなければ沢山あるのです。

 これまでにupしてきた新型コロナウイルスに関する記事で、まだ採り上げていないことの一つに、気道に棲息している細菌や常在ウイルスの話があります。今日は詳しく触れませんが、20代の若者の場合は、症状は出難いものの、新型コロナウイルスに感染してしまうわけです。しかし、赤ちゃんや幼少期の子どもは、滅多に感染しません。要するに、感染すらしないのです。これは、気道における防御力が優れているからだという見方も可能なのですが、年代によって大きく変化していく微生物叢やウイルス叢に何らかの秘密がありそうです。だからこそ、医薬品やワクチンなどの小手先の技術に頼ろうとするのではなく、微生物やウイルスと共存していくという、いわば生物としての自然な暮らしをするように努力していくべきであると考えるわけです。

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