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2月26日

2020.02.26 Wednesday 15:08 | comments(0) | kpmi0008

『シンクロナイズを邪魔してはいけない』

 この世に存在する多くのものは、互いに同期しようとしています。例えば、振動しているもの同士は、その振動数を互いに合わせようとします。或いは、運動しているもの同士は、その運動の方向や速度を互いに合わせようとします。英語で言えば、シンクロナイズしようとしています。どのような仕組みでシンクロナイズが可能になっているのか、その原理を比較的簡単に説明できるものもありますが、現段階では殆ど説明できないものもあります。

 掲載した写真の左上は、ムクドリの集団飛行ですが、リーダーになっている個体は居そうにありませんし、もしリーダーが指揮を執っていたとしたら、他の個体の動きにはそれなりのタイムラグが生じて当然です。しかし、ムクドリの集団は、どの個体もほぼ同時に飛ぶ方向を変えてます。どうしてこのような芸当が出来るのかに関しての決定的な説明はついていません。ただ、集団で飛行中のムクドリの脳や神経系は、あたかも1羽のムクドリであるかのごとく、シンクロナイズしているのだと考えられます。

 写真の左下はホタルの群れですが、群れがある程度大きくなると、点滅がシンクロナイズするようになります。要するに、皆が一斉に光り、次の瞬間には皆が一斉に光を消します。ホタルが意図的に皆と合わせようとしている訳ではなさそうです。もっとミクロなレベルでの同期システムが存在するのだと考えられます。

 写真の右側はヒトの場合ですが、例えば、頭皮に電極を付けると、脳波と呼ばれる、波打った微弱な電流を検出することができます。1つのニューロンが発生する電流は微弱すぎますし、それぞれのニューロンがバラバラに発火していたのでは、互いに打ち消されてしまって、頭皮にて、まとまった電流としては観測されません。従って、脳波が観測されるのは、多くのニューロンの発火のタイミングがシンクロナイズするからだ、と結論付けることができます。

 右中央は培養されている心筋細胞ですが、シャーレの中は神経系が無いにも拘わらず、互いにシンクロナイズして拍動を繰り返します。心臓という器官の場合はペースメーカーが存在しますが、心筋細胞自体もシンクロナイズしようとしているからこそ、心拍が途絶えず安定しているわけです。

 シンクロナイズすることのメリットは幾つも有ると思われますが、例えば、1個の力が極小であっても、それが何百、何万と重なれば、大きな力になります。或いは、隣に位置する細胞が正反対の動きをしていた場合、生じる電位や電気の流れが逆になりますから、互いに邪魔をしてしまうことになります。従って、やはりシンクロナイズしたほうが断然に有利だということになります。

 ところが現代社会では、このシンクロナイズを邪魔するものが非常に多いため、本来シンクロしようとしているものがシンクロできないでいる状態だと考えられます。不規則な振動、高電圧の静電気、不規則な磁場、有害な電磁波などが主なところでしょう。そして、それらは私たちの身の回りを取り巻いています。

 現代人に増えている不健康や病気の原因の何割かは、これにあるのではないかと考えられます。そして、これを解消しない限り、どれだけ優れた他の手段を駆使しても、健康は得られないはずです。要するに、生体や細胞は、様々な手段を使ってシンクロナイズしようとしていますから、私たちはそれを邪魔してはいけないのです。

 先日の講座の受講風景に、朝日を見たり、音楽室で音楽を聴く写真がありますが、それは、外界の様々な媒体から届く、生命にとって大切な響きを全身で受け取り、シンクロナイズしようとしている場面なのです。

 

 

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