山田所長ブログ facebook 杏林予防医学研究所

7月25日

2019.07.25 Thursday 15:23 | comments(0) | kpmi0008

『スイカの種は捨てずに噛んで食べましょう』

 いよいよ夏らしい天気になってきましたが、本格的なスイカのシーズンの到来でもあります。ところで皆さん、スイカの種は捨ててませんよね?

 少なくとも野生のお猿さんにスイカを与えると、種を吐き出したりはしません。もちろん、しっかりと噛んでから飲み込みます。お猿さんの種類によっては、むしろ種から先に食べるという話もあります。

 「私たちは人間です。お猿さんとは違います!!」という声が聞こえてきたような気もしますが…。なぜ、お猿さんは種を噛み潰してから食べるのでしょうか。お猿さんに聞いてみても、「それが常識だから…」という返事しか返ってこないような気がします。

 人間なりに、このことを解釈してみるならば、植物体のなかで最も栄養価、及び栄養バランスが優れているのはどこかと言えば、それは種子です。スイカで言えば、黒い種の部分です。それを食べずして、スイカを食べたことにはならないでしょう。

 スイカの種の栄養価を調べた人のデータによると、ミネラルでは特にマグネシウムや亜鉛が多く、ビタミン類ではビタミンB6、ビタミンE、葉酸が多いことがわかっています。これらは、現代人が不足しがちなものばかりです。
 その他、第6の栄養素である食物繊維、第7の栄養素であるポリフェノールも多く含まれています。そのため人間にとっては決して美味しいとは言えませんが、たいへん優れた栄養源であることは間違いありません。

 もう一つ、お猿さんは、この硬いスイカの種を噛んで食べることによっても、健康度を高めることが出来ています。万が一、種を吐き出して、軟らかい部分だけ食べるお猿さんが現れたとしたら、そのお猿さんはやがて病気に罹り、早く寿命を迎えることでしょう。

 それは何故かと言えば、動物にとって生きていることの最大の証は摂食行動をすることです。そして、摂食行動の強さによって、体の他の機能を、どの程度まで高めればよいか、或いは維持すべきかが判断されます。具体的には、摂食行動の強さは、歯にかかる荷重と頻度が、歯肉にある圧力センサーによって感知され、その信号が脳に送られて判断されます。従って、この信号が弱まると、それに合わせて体の他の諸機能も廃用性変化を始めます。即ち、機能低下を起こすことになります。

 スイカを食べるときに種を捨てる行為は、玄米を白米にして食べる行為に通じるものです。また、米からパンに変更する行為にも通じるものです。このような、他の動物から見れば明らかに不自然な行為は、人類において発達した愚かな大脳の指示に基づく行為です。硬いものはイヤ、美味しくないものはイヤ、イヤなものは取り除いたり避けたりするのが賢い人間のやり方である…、などという、愚かな結論によるものです。

 私たち人間は、人から何かを教えられることもありますが、人の教えは当てにならないことが多くあります。それよりも、他の動物から多くを学ぶことのほうが重要だと思います。霊長類を研究している人たちは、人間というものを知るために他の霊長類を広く研究されています。スイカを与えたときにどのようにして食べるか…、その食べ方こそが、ヒトにおいても本来あるべき食べ方なのだと思います。

 

 

 

コメント
コメントする

 カレンダー

S M T W T F S
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031    
<< December 2019 >>

 最新記事

 アーカイブ

 モバイル

qrcode

 山田豊文所長プロフィール

 ページ内検索

 その他

ページトップへ